#ヒトフミ:ご担当者の声
2025年6月にリニューアルされた都市型複合商業施設『フレスポ若葉台』(東京都稲城市)に、天井、壁面、床面をLEDビジョンで覆ったデジタル体験型の遊び場「ふむ・あそぶ・デジタルパーク#ヒトフミ」の全体プロデュース、および空間設計・LEDの施工を行いました。
「新しさ」の追求というテーマのもと、本プロジェクトを弊社と深く協業してくださった大和リース株式会社 東京本店の髙金様より、メッセージをいただきました。20年先の未来を見据えたリニューアルの真の目的と、デジタル導入後の具体的な反響について語っていただいています。

オープンから20年。新しさを取り入れるアイディアとは
施設の老朽化にともない、リニューアルを計画しました。当初は、設備を一新するだけの予定でしたが――
テナントの入れ替えがないからこそ、施設側で「新しさ」を打ち出す必要があり、「遊べる」という新たな要素を取り入れたいと考えるようになりました。
人に来てもらい、そして滞在してもらうために。
社内で議論を重ねるなかで、こんなテーマが見えてきました。
「オープンから20年。あの頃の若者が年齢を重ねた今、次の“若者=こどもたち”に来てもらえる場所にしよう」
そのとき、自然と“デジタル”というアイデアが浮かびました。

導入して、まず導線が大きく変わりました。
#ヒトフミで遊んでから買い物へ――という流れが生まれ、滞在時間と回遊率が伸びています。
館内でゆっくり過ごしてもらえるように設置した、多摩産の木材を使ったベンチにも、自然と人が集まるようになりました。
また、館内を歩いていると、#ヒトフミで遊ぶ子どもたちの元気な声が聞こえてきて、施設全体に活気が生まれています。
これからも、たくさんの子どもたちに遊んでもらえる場として育てていきたいと思っています。
はじまりは「デジタル」というキーワード
最初にいただいたご相談は「デジタルを取り入れたい」というものでした。
LEDビジョンを設置するだけでは、ただ大きなディスプレイがそこにあるだけです。
誰に何を伝えたいのか?
どういう空間を創りたいのか?
お客様にお話を伺いながら、「私たちがお客様の立場ならどうしたいか?」と妄想を膨らませて、企画いたしました。
「デジタル体験型の遊び場」に辿りつくまで
最初から「デジタル体験型の遊び場」という構想があったわけではありません。
打合せの中で、こどもたちが遊べる場所をデジタルでという方向性が定まり、「子どもが没入できる空間」を作るために天井・壁面・床面で三面を覆う形状をご提案しました。
当社では、LEDビジョン先進国であるアメリカや中国・韓国など、海外のLEDビジョン活用事例を収集し、お客さまにシェアしています。その中のひとつが、床のLEDビジョンを使った「インタラクティブコンテンツ」でした。
LEDビジョンに投影される映像を「受動的に見る」だけではなく、自分の動きによって映像が変化するという「能動的な体験」ができるインタラクティブコンテンツ。
子どもたちが自由に動き、触れて、変化を楽しめる場所はきっとおもしろい。このプロジェクト関係者の頭の中に、子どもたちがはしゃいで遊ぶイメージが見えてきました。
ここから、「デジタル体験型の遊び場」の大枠が固まりました。

目指したのは、「飽きない」コンテンツ
何でも作れるCGの世界で、一体何を表現すれば、この場所にふさわしいのか?
子どもたちだけでなく、大人にとっても「良い」コンテンツとは、どんなものか。
大事にしたのは、飽きないこと。
1度で飽きることなく、家族みんなが楽しめるもの。
これをテーマに、”ゲーム制作ソフトを用いた”リアルタイムで変化する世界”を、株式会社たきコーポレーションと開発しました。
このコンテンツの最大の魅力は、「意思があるように泳ぐ魚」です。
動画データを再生しているのでは無く、CGで制作した世界を映し出しているので、「ここでは無い、別世界を覗き見」している感覚です。
まるで生きているかのように泳いでいる魚は、美しく、見た人の心を惹きつけます。
また、音にも拘りました。
天井ビジョンの周りにスピーカーを囲むように設置し、さらにウーファースピーカーも設置。
マルチチャネル構成にしたことで、将来的に臨場感のある音響体験も可能です。
現在は、虫や鳥の鳴き声、水のせせらぎを楽しむことが出来ます。
これからについて
まだ内容は公開できませんが、違った景色楽しんでいただけるよう準備中です。
また、LEDビジョンは、コンテンツによって全く別の世界にトリップ出来るのが最大の魅力です。
分かりやすく言うと、今日は海でも明日は宇宙空間…なんてことも出来てしまいます。
#ヒトフミも、いろんな体験ができる場として、継続的に「デジタルの遊び場」を創っていきたいと思っています。


